AGA治療で使用される内服薬

AGA治療は、2005年に厚生労働省によりプロペシアという内服薬が承認されて以降に本格的に開始されるようになっており、テレビなどのマスメディアでも盛んに宣伝されています。医療機関で行われる薄毛治療ということで、かなり期待が持てる内容です。AGA治療薬のプロペシアは、1年間の臨床試験において98パーセントの割合に不変以上の効果を確認されています。今までの薄毛治療とは大きく異なり、内服薬ということで飲む育毛剤とも表現されています。

ただし、頭髪に直接作用するのではなく、脱毛の原因につながる物質の生産を抑制するという内容です。AGA治療薬の具体的な作用は、額から頭頂部にかけての毛根に分布しているⅡ型の5α還元酵素の活性を阻害することです。この還元酵素は、男性ホルモンのテストステロンをDHTに変換するという働きを行っています。DHTは額から頭頂部の毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結び付くことにより、毛母細胞の増殖を抑制します。

これにより、1カ月に1cm前後頭髪が伸びる成長期が、通常であれば数年間続くのが半年程度にまで短縮してしまいます。つまり、長くなる前に抜けてしまうということであり、生え際が後退し軟毛化が広がっていきます。プロペシアによりDHTの生産は抑制されるので、頭髪の成長サイクルは元の状態に回復することになります。短い状態での抜け毛が減少すると共に、通常の成長が行えるようになるので薄毛が改善されるという結果につながります。